5.クルージングと洋上の晩さん会
涼風に吹かれ山海の珍味を味わう
午後は大きなヨットを借り切り、エビ・カニ・キャビアの海鮮料理を満喫し、ウォッカに酔いしれた。
奥深い湾内に漕ぎ出し、快適なクルージングを楽しんだ。
まだ春先の気候であったが、竹下さんが水着で飛び込み、続いて明永さんが飛び込み、ロシア風水泳を楽しんだ。
時間が進むにつれて、乾杯、乾杯が続き、ウオッカの空瓶が並んだ。
湾内を見渡すと豪華なヨットがずらりと並び、ペレストロイカ以降の、新しい富裕層が生まれていることが実感できた。
ガイドさんの話では、社会の仕組みが大きく変わり、年金生活者や失業者等は生活が大変だという事。
そのなかで、ダーチャ(自家菜園)の話が出た。
多くの都市生活者がダーチャを持ち、そこで野菜や果物を育て、牧畜をして、自給自足の生活を楽しんでいる。
また市の中心部にある広場では、土曜・日曜にマーケットが開かれ野菜や果物の生鮮食品や肉、魚が山積みされ、安く売られていた。
私もここではちみつを買ったが、日本の半値であった。
また、チョコレートは種類が多く、ガイドさんおすすめの一品は帰国後、大評判であった。
6.極東連邦大学訪問
6月16日、ユーリ氏の紹介で、極東連邦大学を訪問した。
ここは2012年9月APECが開催され、終了後大学として使用されるようになった。
大学には26000人が在籍し、ロシア本国だけでなく、中国・インド・パキスタン・韓国からも多くの学生が来ている。
広大な敷地に、バスが学内を周回し、教授や学内関係者、また学生用の宿舎も完備し、恵まれた教育環境に感心した。
日本人は少ないが、函館に分校がある。
訪問時はちょうど夏季休暇の最中であり、学生との交流はできなかった。
今回の視察では、アジア地域にありながら、ヨーロッパの伝統・文化を感じさせる街並みの美しさ、落ち着いたたたずまいに心を打たれた。
物価は安く、食事もおいしく、人々はフレンドリーであった。
アジア、ヨーロッパにまたがる広大な国土。
また、ロシア革命、ソビエト崩壊と激動の歴史を持つ大国ロシア。
えてして暗い印象を受けるが、体制の激変にもたくましく適応し、乗り越えつつある人々の姿に垣間触れることができ、ロシアに対する親近感が生まれた。
地理的に近い隣国、これからも交流を深めていきたいと感じた。
そして、社員や家族と再度、ウラジオストック旅行を楽しみたいと思った。
企画された国際交流委員会の浜田会長、石橋さん、ユーリさんに感謝したい。
(終)